【新シリーズ】 微小液滴の世界
ピエゾ式インクジェット法は微小液滴を数100のノズルからオンデマンド制御する技術です。
本サイトではインクジェット法による微小液滴の各現象を紹介します。
- ピエゾ式インクジェット法による吐出過程
・ ピエゾ式インクジェット法による吐出過程
・ 高速オンデマンド制御を可能にする短い吐出周期
・ 液滴形状、速度の再現性の高さ - インクジェット法によって生成した液滴の着滴過程
・ インクジェット液滴の着滴過程
・ インクジェット液滴の着滴過程:複数滴
- 基板に着滴した微小液滴の濡れ広がり過程
・ インクジェット液滴の着滴後濡れ広がり過程
・ 基板表面状態によって異なる着滴後の濡れ広がり過程
・ 基板表面形状によって異なる着滴後の濡れ広がり過程
- 塗布過程
・ インクジェット法による塗布過程
・ 着滴間隔(ドットピッチ)と線の状態
・ 塗布時の課題(バルジ現象)
- 粒子作製過程
・ インクジェット法(コンティニュアス)を用いた粒子作製過程
・ 条件変更による粒子サイズの調整
・ 空気中での2液の合体
・ インクジェット液滴を用いた反応液への注入過程
- 乾燥過程
・ 各液滴サイズにおける乾燥過程
・ 濡れ性の異なる基板における乾燥過程
・ 揮発性の異なる液の乾燥過程
・ 乾燥過程での対流とコーヒーステイン現象
・ 様々な液の乾燥過程
- 局所部位への付着
・ 局所部位への着滴:φ50μmの円柱
・ 局所部位への着滴:φ25μmの繊維
・ 傾斜部への連続着滴
・ 様々な微小部位への滴下の様子
- 浸透過程
・ 浸透時間
・ 基材に応じた浸透過程の違い
・ 紛体への浸透過程
- 薄膜作製過程
・ 薄膜作製方法
・ マルチノズルヘッドによる薄膜作製過程
・ 各ドットピッチにおける面形成過程
- 2液混合過程
・ 2滴混合過程:混色の様子(マゼンダ+シアンインク)
・ 2滴混合による乾燥過程の変化(塩水+エタノール)
・ 撥液・親液基板における2滴混合の様子(砂糖水+エタノール)
- インクジェット法による積層過程
・ 線の重ね塗りによる積層(厚み増加)
・ 着滴→乾燥による積層過程
・ 突起部への積層
・ ワックスインクを用いた積層過程
液滴に関する誤った2つの考え方
インクジェットの研究開発においては、様々な場面で、液滴の観察が重要な解析手段となります。
液滴を見ずして、インクジェットの研究開発は有り得ないと言っても過言ではありません。それほどにインクジェットの液滴観察は重要です。ここでは液滴に関する二つの誤った考え方を、実際の観察例で検証してみます。
1.インクジェットヘッドから吐出される液滴は、球状の液滴1個からなると考えていませんか?
実際は液柱となって空間に噴出し、それが何滴かに分離して着滴します。インクジェットヘッドの駆動波形を工夫することによって、1滴の液滴にすることも可能ですが、通常は液柱状で吐出されます。
液滴観察用ストロボスコープJetScopeは、今お持ちのインクジェット装置に取付可能です。
詳しくはお問い合わせ下さい。
弊社JerScopeにより撮影した吐出液滴映像
2.高速でヘッドから吐出された液が着滴した瞬間、飛び散りが発生すると考えていませんか?
液滴がミクロンサイズの世界では、飛び散りは基本的には発生しません。
弊社DropMeasureにより撮影した着滴の瞬間の映像
撮影協力:(株)島津製作所
それでは、着滴した液の周りによく見られる、小さな飛び散りのようなものはいったいどうして発生したのでしょうか。