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  • 発行/2006年9月
  • 定価/48,000円(税別)
  • 体裁/A4判・232頁
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★日増しに高まるインクジェット技術への期待に応えるべく,具体例を集積

書籍の詳細項目
「発刊にあたって」より

インクジェットプリンタは, 身近なコンピュータの出力デバイスとして我々の生活の中で広く使われるようになった。特に画質の向上や低価格化により, パーソナルユースでの使用が飛躍的に伸びた。これは, 耐久性のある高品位の画像情報を高速に印字できる出力機器としての地位を築いたことによる。ヘッドや液滴コントロール技術などの装置の進歩や,高画質化や耐候性に関するインク材料の進歩などによるところが大きい。
インクジェット技術は, 必要な場所に, 必要量の機能性材料を, 高速かつ正確に着弾させる技術である。
家庭やオフィスでの出力機器としての利用以外に, 商業印刷, さらには液晶パネル,プラズマディスプレイパネルなどの製造やプリント配線基板製造などさまざまな工業分野において非常に魅力的な生産手段となり得る。
今後はさらに技術を進化させることで, エレクトロニクス関連の産業用の正確なパターニングおよび均一なコーティングのツールとして期待され, 市場は今後とも拡大していくと推定される。そのような広がりには, ヘッドや制御などシステム技術の進歩とともに, ナノ粒子の開発など機能性インク材料技術の進歩が大きく寄与している。
エレクトロニクス分野におけるインクジェット技術の応用に関して, この数年で具体的な開発発表が相次ぐなど, 今後の実用化が見えてきた。精度が高く, 高速印刷が可能であるインクジェット技術は,プロセスの大幅な簡略化, 製造の短期間化,そして劇的なコスト削減の可能性があることから, プロセス技術を大幅に革新する可能性がある。
本書「インクジェット技術のエレクトロニクス応用」は, インクジェット印刷技術の基本概念から現在までのさまざまな用途展開における基本技術を踏まえたうえで, エレクトロニクス応用の観点から構成技術, 現在開発が行われているアプ
リケーションの現状と課題,将来の展望を総括することにより, インクジェット技術のエレクトロニクス分野におけるさらなる発展を可能にすることを目的として,企画が進められた。
本書は, 基礎編と応用編とからなり,基礎編ではヘッド技術, 材料技術から評価技術に至るインクジェット技術全般について記述していただき, エレクトロニクスに関係する技術者がインクジェット技術の基礎を振り返って理解できるような内容になっている。応用編ではエレクトロニクス分野に絞ったインクジェット技術について, 多くの実用例と応用の展開の可能性について記述していただいた。
ようやく全体が纏まってくると, 内容的に, インクジェット印刷技術に携わる技術者のみならず, インクジェット技術の製品開発への適用を検討している技術者, また技術動向に関するリファレンスを求めている人など, 幅広い層にとって有益な書籍となると確信した。

◆執筆者
  • 酒井 真理 セイコーエプソン
  • 南 文輝 コダックヴァーサマークジャパン
  • 中島 一浩 キヤノン
  • 野坂 宗伯 Dimatix
  • 太田 徳也 ザール・ピィーエルシー
  • 角谷 繁明 セイコーエプソン
  • 永井 希世文 リコー
  • 大澤 潤二郎 東京産業
  • 小関 健一 千葉大学
  • 雨宮 功 東芝
  • 田沼 千秋 東芝テック
  • 石橋 秀夫 日本ペイント
  • 森田 正道 ダイキン工業
  • 安武 重和 九州大学
  • 高原 淳 九州大学
  • 傳田 精一 長野県工科短期大学校
  • 岡田 裕之 富山大学
  • 富田 俊輔 キャボット・スペシャルテイ・ケミカルズ
  • 寺内 健一 ICTECH
  • 田邊 誠一 セイコーエプソン
  • 木口 浩史 セイコーエプソン
  • 小牧 俊裕 パイオニア
  • Virang G. Shah  MICROFAB Techonologies
  • David B. Wallace MICROFAB Techonologies
  • Michael Grove   MICROFAB Techonologies
  • David Silva  MICROFAB Techonologies
  • 徳田 俊彦 凸版印刷
◆目次と内容

基礎編 インクジェット技術の構成技術とその進化

第1章 インクジェット技術の基本構成

  • 1. はじめに
  • 2. インクジェットプリンタの走査機構
  • 3. インクジェットヘッド
  • 4. 正常吐出の維持と回復手段
  • 5. インクタンク・インクカートリッジ
  • 6. 描画解像度と描画手順
  • 7. 画像処理技術

第2章 プリントヘッド技術・連続方式

  • 1. はじめに
  • 2. コダックヴァーサマークの歴史
  • 3. インクジェットの原理
  • 4. インクドロップについて
  • 5. インクについて
  • 6. 直列ノズル連続式インクジェットの製品特長
  • 6.1印字スピード
  • 6.2 100%可変印刷
  • 6.3低ランニングコスト
  • 6.4ノンインパクト印刷
  • 6.5直列ノズルで最大9インチ幅
  • 6.6モジュール構成
  • 6.7業務用プリンタとしての実績
  • 7. グラフィック用途での使用方法
  • 7.1従来のアプリケーション
  • 7.2今後のアプリケーション
  • 8. 今後の課題
  • 9. まとめ

第3章 オンデマンド方式

第1節 サーマル方式(バブルジェット方式)インクジェット

  • 1. はじめに
  • 2. バブルジェットの基本原理と特徴
  • 2.1バブルジェットの原理
  • 2.2ピエゾ方式との滴形成メカニズムの違い
  • 2.3バブルジェット固有の課題
  • 3. バブルジェットヘッドの信号処理の特徴
  • 4. バブルジェットヘッドの基本的な製造方法と課題
  • 5. 最新のバブルジェットヘッド技術
  • 5.1新吐出メカニズム
  • 5.2新ノズル製造方法
  • 5.3SPT(Scalable Printing Technology)
  • 6. 対称形カラーバブルジェットヘッド
  • 6.1双方向印字の課題
  • 6.2第1世代対称形ヘッド
  • 6.3最新対称形ヘッド
  • 7. バブルジェットの今後の展開

第2節 プリントヘッド技術・ピエゾ方式の原理と応用

  • 1. はじめに
  • 2. 精度に関する考察
  • 3. 問題開発に関する考察
  • 4. 開発の実際とその段階

第3節 プリントヘッド技術-ピエゾ方式

  • 1. はじめに
  • 2. ピエゾ方式プリントヘッドの分類
  • 3. プリントヘッドの性能と各方式の長所, 短所
  • 3.1プリントヘッドに要求される性能
  • 3.2ピエゾ各方式の特長
  • 4. 高画質化の要因
  • 5. XAARの最新ヘッド技術

第4章 インクジェットプリンタの高画質化/高速化技術

  • 1. はじめに
  • 2. ドットサイズの微小化
  • 3. ピエゾ方式の吐出量変調技術
  • 4. サーマル方式の吐出量変調およびドット微小化技術
  • 5. インク多色化
  • 6. 画像処理技術
  • 7. まとめ

第5章 普通紙高速高画質化を可能とするインク技術とヘッドについて

  • 1. はじめに
  • 2. 普通紙高速高画質化のための搭載技術
  • 3. 高粘度高浸透顔料インクの特徴
  • 3.1実験・評価方法
  • 3.2評価結果と考察
  • 3.3まとめ
  • 4. 高速高画質化を達成するための対応ヘッド
  • 5. おわりに

第6章 グラフィックスにおける評価技術

第1節 ハードにおける解析技術

  • 1. はじめに
  • 2. インクの安定吐出と要求特性
  • 3. 挙動調査方法
  • 3.1高速度カメラによる測定方法
  • 3.2高速度カメラ以外のアプローチ方法
  • 4. まとめ

第2節 画像解析技術

  • 1. はじめに
  • 2. 観察項目
  • 2.1真円度と着弾精度
  • 2.2サテライト
  • 2.3ライン
  • 2.4ブリーディング
  • 2.5フェザリング
  • 2.6グレイスケール
  • 2.7モトリングおよびムラ
  • 2.8バンディング
  • 2.9ゴースト
  • 3. まとめ

第7章 特許情報から見た用途の拡大

  • 1. 特許情報から見た動向について
  • 2. 産業分野におけるインクジェット技術の展開

応用編 エレクトロニクス応用

第1章 エレクトロニクス応用におけるヘッド技術

  • 1. はじめに
  • 2. エレクトロニクス応用と課題
  • 3. インクジェットの基礎技術
  • 3.1インク滴吐出方式の分類
  • 3.2ピエゾ方式の分類と特徴
  • 3.3シェアモード・シェアドウォールインクジェットヘッドの構造と動作原理
  • 3.4高速化, 小滴化技術
  • 3.5着弾位置精度の向上
  • 3.6インク体積と吐出速度バラつき改善
  • 4. インクジェットプリントヘッド
  • 5. まとめ

第2章 金属ナノ粒子ペーストの調製とインクジェット描画による回路パターン形成への応用

  • 1. はじめに
  • 2. 濃厚貴金属ナノ粒子ペーストの調製と特徴
  • 3. 濃厚貴金属ナノ粒子ペーストの応用
  • 3.1金属ナノ粒子ペーストの導電性薄膜生成材料としての応用
  • 3.2金属ナノ粒子ペーストを用いたインクジェット印刷による導電性パターンの形成への応用
  • 3.3金属ナノ粒子ペーストを用いたインクジェット印刷による導電性パターンの細線化に対する検討
  • 3.4Au, Ag以外の貴金属ナノ粒子ペーストの特徴と応用
  • 4. 濃厚卑金属ナノ粒子ペーストの調製と応用
  • 5. おわりに

第3章 エレクトロニクス応用における基材技術

  • 1. 序論
  • 2. パターン基板の作製
  • 2.1VUVリソグラフィ
  • 2.2EBリソグラフィ
  • 3. フルオロアルキル系パターン基板の位置選択的ぬれ
  • 4. 高分子薄膜の位置選択的製膜
  • 4.1インクの表面張力の効果
  • 4.2パターン基板上での微小PS溶液の乾燥過程
  • 5. 高分子薄膜の線幅の限界
  • 6. 金属ナノインクによる超微細金属配線
  • 7. 今後の課題

第4章 回路基板

第1節 インクジェットによる回路配線形成とその問題点

  • 1. インクジェットによるマスクレス配線
  • 2. 基板上への導体配線の基本的作製法
  • 3. インクジェット法の利点とその検証
  • 4. ナノ金属粒子の性質とナノインク
  • 5. インク滴による金属膜の生成と配線の形状
  • 6. インクジェット描画用基板の表面処理
  • 7. インクジェット配線の抵抗率
  • 8. 非直線的配線形状の高周波特性
  • 9. 半導体チップの電極接続への応用
  • 10. インクジェットによる抵抗体作製
  • 11. 回路作製への適用
  • 12. 微細配線幅作製の可能性と応用
  • 13. 多層配線構造とシステムインパッケージへの適用
  • 14. あとがき

第2節 有機トランジスタ

  • 1. 背景
  • 2. 有機電界効果トランジスタの基本動作と評価パラメータ
  • 2.1移動度 μ[cm2/Vs]
  • 2.2しきい電圧 VT[V]
  • 2.3オンオフ比
  • 2.4サブスレッショルドスイング(スロープ)S[V/decade]
  • 2.5遮断周波数 ft[Hz]
  • 3. 有機電界効果トランジスタ材料
  • 4. 高性能有機トランジスタと特性制御
  • 4.1高移動度化と結晶状態
  • 4.2しきい値制御
  • 4.3ショートチャネル化
  • 4.4アンビポーラ化
  • 4.5単結晶トランジスタ
  • 5. 種々の有機トランジスタと評価
  • 5.1全有機トランジスタ
  • 5.2種々のFET
  • 5.3有機トランジスタの物性評価
  • 6. 有機トランジスタ回路とパネル
  • 6.1論理回路
  • 6.2応用開発品

第3節 金属微粒子の微細配線と回路応用

  • 1. 金属微粒子インクジェットインク開発の背景
  • 2. 銀ナノ粒子によるインクジェットインク(AG-IJ-G-100-S1)
  • 2.1基本組成
  • 2.2粘度特性
  • 2.3吐出条件
  • 2.4体積抵抗率とキュア温度・キュア時間の関係
  • 2.5基材接着力の温度依存性
  • 3. 今後の課題

第5章 FPDおよび新しい応用

第1節 フラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)の将来応用とその課題

  • 1. 序論
  • 2. LCDへの応用
  • 2.1既存のLCD製造技術
  • 2.2有機ELディスプレイ(OLED)への応用
  • 2.3PDPへの応用
  • 2.4FEDへの応用
  • 3. まとめ

第2節 インクジェット法による有機ELディスプレイの大画面化

  • 1. はじめに
  • 2. 有機ELディスプレイの開発
  • 2.1エプソンのコア技術の適用
  • 2.2インクジェット成膜技術の利点
  • 2.3インクジェット成膜技術のポイント
  • 3. インクジェットの要素技術
  • 3.1インクジェットヘッド
  • 3.2インクジェットヘッドでの吐出制御
  • 3.3EL材料のインク化
  • 4. インクジェット技術の大画面化への適用
  • 4.1基板プロセス
  • 4.2インクジェット装置
  • 4.3描画方法
  • 4.4溶媒の乾燥による固体膜の形成
  • 5. 大型フルカラー有機ELディスプレイ
  • 6. おわりに

第3節 カラーフィルタ作製

  • 1. はじめに
  • 2. 要素技術
  • 2.1メニスカスの精密コントロール技術
  • 2.2バンク構造による液滴のセルフアライメント技術
  • 2.3専用ヘッド
  • 2.4専用インクジェットプリンタ
  • 2.5基板技術
  • 2.6乾燥・成膜技術
  • 3. まとめ インクジェット技術の適用可能性の拡大

第4節 プラズマディスプレイ(PDP)

  • 1. はじめに
  • 2. インクジェット用ヘッド
  • 3. インク材料

第5節 Electronics applications of ink jet technologies

  • 1. Introduction
  • 1.1Solar cell structure and its functioning mechanism
  • 1.2Background on drop-on-demand ink jet printing
  • 2. Materials
  • 2.1Solar cell printing equipment
  • 2.2Solar cell BHJ materials
  • 3. Methods
  • 3.1Substrates
  • 3.2Printing patterns and strategies
  • 4. Printing experiments and results
  • 4.1PEDOT
  • 4.2P3HT on PEDOT
  • 4.3Solar cell device printing
  • 5. Results & Conclusion
  • 6. Acknowledgements

第6節 RFID

  • 1. はじめに
  • 2. RFIDとは?
  • 3. RFIDの種類と特徴
  • 4. インレットの構造
  • 4.1ICチップ
  • 4.2アンテナ
  • 4.3基材
  • 5. 実装
  • 5.1フェイスアップ実装
  • 5.2フェイスダウン実装
  • 6. アンテナ製造プロセス
  • 6.1エッチング法
  • 6.2印刷法
  • 6.3アディティブ法
  • 6.4その他の工法
  • 7. アンテナ特性
  • 7.1表皮効果の影響
  • 7.2断面形状
  • 8. まとめ

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